DIARY
水たまり

透明な水の下はひんやり
突然放り込まれた秋
夕さり

かえりみち、当たり前で
手のひらに乗るくらいの薄味を
誰かに届けたいような
心に留めておこうかな
遠回りした 夏のエンドロール。
素材

静かに息をととのえて
初めてのものを見るように
full moon

ぱっと浮かんでは
ほどけていく線
向こうで観た花火は四年ぶり
霞がかる夏の大三角形も
ご機嫌なはずだから
_____八月の備忘録
セレンディピティ

例えば背表紙から手にした本が
その時の自分に重なったり、
不意にはいった喫茶店の
コーヒーがおいしかったり、
ものづくりをしている時の
アクシデントの許容が
偶然の産物を生んだりと
物語のきっかけは 偶然が左右する
ところがあっておもしろいな。
日常の小さな現象は
意図してないよろこびがあります。
波打際

寄せては返す波打際の
音に意識がもっていかれる。
音の波にのって 感動した因子
その時 言葉にできないけれど、
あとあと音と言葉が繋がった時
心がはずむ。
引き出しに眠らせておいて
いつか言葉にできたらいいな。
時間旅行

小さな星の瞬きを
今年はいくつ数えられるでしょう
時のへだたりの量を縮めるように
夜空を追いかける旅ができたらいいな
雨模様
さて お天気はどうなることやら…
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2023/08-topics03.html
樹冠

風がふくらんで
青葉がそよそよと
音を立てます
構想している時のワクワクと
完成する少し前のドキドキ
景色を切り取って
新作のアクセサリーは
もうしばらくです
星屑

遠い、遠い昔
星の姿をみて
手引きにしていた時代
地上で起こる事を
他の誰かに伝える為に
暮らしの中で生まれた
たくさんの創造が
空に記録されました。
点と点を結んで
広がる星々の様に
想像のかけらを紡ぎ、
物語にしています。
「言葉や音、日々の自然の断片を
繋ぎ合わせると見えてくるもの」を
テーマにアクセサリーを製作。
装飾品としてデザイン、肌なじみ、
洋服とのちょうど良い関係性を
保てるように考慮し、形やテクスチャに
落とし込んでいます。
見えないものを可視化したり
ふと気づいた日常を
写し出して繋ぎます。