DIARY
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祈りとは求めることではなく、
耳を澄ますこと。
この言葉に触れて、
心にすっと沁みていくように
「いいなぁ」と思った。
ただそこにある声を聴いていたい。
平和に耳を澄ませる、そんな一日で
ありますように。
時間旅行 2

音の波に乗りゆく旅に出た
時間が交差する場所で
心の奥に眠る感動に触れた
沈黙に包まれた中で
答え合わせをするかの様に
一篇一篇が繋がって
物語を紡ぎだす
宝物は目に見えないけれど
心のなかに刻まれた煌めき
引き出しを開ければここに
またたき

静かに流れる きらきら星
音が響いて
言葉で昇華する循環
祈りを捧げて
水たまり

透明な水の下はひんやり
突然放り込まれた秋
夕さり

かえりみち、当たり前で
手のひらに乗るくらいの薄味を
誰かに届けたいような
心に留めておこうかな
遠回りした 夏のエンドロール。
素材

静かに息をととのえて
初めてのものを見るように
full moon

ぱっと浮かんでは
ほどけていく線
向こうで観た花火は四年ぶり
霞がかる夏の大三角形も
ご機嫌なはずだから
_____八月の備忘録
セレンディピティ

例えば背表紙から手にした本が
その時の自分に重なったり、
不意にはいった喫茶店の
コーヒーがおいしかったり、
ものづくりをしている時の
アクシデントの許容が
偶然の産物を生んだりと
物語のきっかけは 偶然が左右する
ところがあっておもしろいな。
日常の小さな現象は
意図してないよろこびがあります。
波打際

寄せては返す波打際の
音に意識がもっていかれる。
音の波にのって 感動した因子
その時 言葉にできないけれど、
あとあと音と言葉が繋がった時
心がはずむ。
引き出しに眠らせておいて
いつか言葉にできたらいいな。
時間旅行

小さな星の瞬きを
今年はいくつ数えられるでしょう
時のへだたりの量を縮めるように
夜空を追いかける旅ができたらいいな
雨模様
さて お天気はどうなることやら…
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2023/08-topics03.html